●どうでもいいんだけど (12月21日)
ネットを泳いでたらちょっとおもしろいニュースがあった。
『“ドラマ界のドン”橋田寿賀子(79)の目にはもう看過できない事態に映っているようだ。 韓流ブームとペ・ヨンジュン騒動についてである。発売中の「週刊ポスト」のインタビューに応じてケチョンケチョンだ。 タイトルは「韓国ドラマは反則技ばかり」。その中でこう怒っている。 まず韓流ドラマについて。〈「こんなことやるかっ!」の現実と遊離した世界。ありえない死や事故、すれ違いなどを使わないで、いかに日常をドラマチックに描いて、かつリアリティーをもたせるか、それが作家の仕事〉とドラマのウソくささをバッサリ切り捨てた。 ペについてはさらに手厳しく、〈ヨン様? 嫌い……それにしてもヨン様の追っかけの人たちね。よっぽど他にすることがないのねェ……哀れみを感じます〉とギャフンといわせる。 橋田センセイが言っていることはまさに正解。そもそも、にやけた眼鏡男に狂喜乱舞しているオバハン連中の頭が変なのだ。 「ペの騒動は日本の中年女性のレベルの低さを象徴している。橋田さんもペのバカ騒ぎによほど腹が立ったんだろうね。この騒ぎに女性のコメンテーターまで“私もヨン様大好き”なんて悪乗りしているから、この辺でピシッと言っておこうと思ったのでしょう」(民放プロデューサー)』 ついに! という感じでなかなか気持ちいい。 僕は韓国ドラマなるものをまじめに見たことが無いので、何らこの件について意見を言えた義理ではないんだけど、「冬ソナ」ってかなりクサいメロドラマでしょ。そういったものは昔は日本にもあったんだけど、バブル以降日本の放送局が作らなくなった。「もっとおしゃれなドラマが見たい」という、F1世代(25~35才の女性。仕事をしていて未婚あるいはDINKSで割と時間も金もある)に照準を合われたドラマばかりを作っていた。 そう、オバサマ方は大いに不満だったのだ。そこに大メロドラマを大真面目に真正面からやってしまっている「冬ソナ」が彼女たちのハートを鷲づかみ、という感じだろうか。いわば現代版『君の名は』だ。昔の大映ドラマなんか(山口百恵の『赤シリーズ』とか)で育った世代もいるだろうし、懐かしさと、ヨン様の微笑みに疲れた現実からの癒しを感じて、時間も金もあるオバサマパワーが一気に爆発した、と。 確かに以前のオバサマには時間も金も無かったのだが、実はそれがあったのだ。くたびれたダンナは家に置いといて自分はさっさと成田へ、六本木へ、ソウルへ財布持って行っちゃう。韓流ブームとは、オバサマがより自由になったという証でもあるのだ。 オバサマ方の好みのレベルが高いか低いかはともかく、日本の放送関係者はその怠慢を責められてしかるべきだろう。自前で作れないから、2匹目のドジョウを狙ってドラマを買い漁っている様子はどこかで見た風景だ。 まぁ、ここまではどうでもいい話なのだけど、最後に、非常に由々しき大問題について簡単に。それは、ではなぜペ・ヨンジュンが日本から生まれないのか、である。僕の見るところ、これは一点に尽きる。それはジャ○ーズの存在だ。ジャ○ーズ事務所は僕の家のすぐ近くにあるが(それこそどうでもいいことだ)、ここが日本のショービジネス界をグローバルスタンダードからかけ離れた異質なマーケットにしてしまっている。このままでは、日本からは三船敏郎のような世界的俳優、世界的男性スターは生まれないだろう。
by redhills
| 2004-12-21 19:24
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