"the Akasakan diary"    ~リトル君の赤坂日記

●思い出の映画たち5 「息子のまなざし」

 あいも変わらず映画の録画で苦闘しているリトルであります。ま、それはさておき。

 とうとう、2004年も最後の日となりました。

 今年は地震や津波などの大規模災害が多い一年でした。被災された方々にまずはご冥福をお祈り申し上げます。今日でいやな出来事とはお別れをして、明日から新しいスタートが始まることを祈っています。

 さて、このブログ「リトル君の赤坂日記」も10月19日に始まってから2ヵ月半ほどが経ちました。今日まで59回書き込みをしました。これが60回目になります。初めはブログなんて始めてしまってだーれも見てくれなかったらどうしようか、なんて不安に思ったりもしましたが、おかげさまで今では大体1日20~25人の方が覗いてくださっているようで本当に嬉しい限りです。一時、怠け癖が出てしばらく更新が途絶えたりしましたが、何とかここまで続けることが出来ました。
 いの一番にコメントをくれたgikyoudaiさんをはじめ、cxz00061さん、mashengkuan4477さん、phooさん、ayamama-desuさん、アンラッキーセブンさん、himitunohanazonさん、sakさん、みっちゃんさん、おっちゃんさん、manamizwさん、tonochan7160さん、むむさん、キム・ドクさん、ありがとうございました。みなさんのコメントがブログを続ける原動力だったと思います。来年もよろしくお願いいたします。僕もがんばって続けていこうと思います。


 さて、ご挨拶はこの程度にしまして、最後はやっぱり、映画! ということで、今年もっとも衝撃を受けた映画2本のうちのもう1本、「息子のまなざし」で締めましょう。


 息子のまなざし:LE FILS THE SON(2002)

 監督:ジャン=ピエール・ダルデンヌ Jean-Pierre Dardenne
    リュック・ダルデンヌ Luc Dardenne
 製作:ジャン=ピエール・ダルデンヌ Jean-Pierre Dardenne
    リュック・ダルデンヌ Luc Dardenne
    デニス・フレイド Denis Freyd
 脚本:ジャン=ピエール・ダルデンヌ Jean-Pierre Dardenne
    リュック・ダルデンヌ Luc Dardenne
 撮影:アラン・マルクーン Alain Marcoen
 
 出演:オリヴィエ・グルメ Olivier Gourmet   オリヴィエ
    モルガン・マリンヌ Morgan Marinne   フランシス
    イザベラ・スパール Isabella Soupart   マガリ
    ナッシム・ハッサイーニ Nassim Hassaini   オマール
    クヴァン・ルロワ Kevin Leroy   ラウル
    フェリシャン・ピッツェール Felicien Pitsaer   スティーヴ


 この映画は渋谷のミニシアターで見ました。観客は20名ほど。初日でもないのでこんなものでしょう。でもこの作品は大スクリーンで見るのには合わないと思います。家で見るのもいいかもしれません。

 ダルデンヌ兄弟の前作「ロゼッタ」はカンヌのパルム・ドールと主演女優賞をとりましたが、続くこの作品は同じくカンヌで主演男優賞をとりました。カンヌ好みなんでしょうか。主演のオリヴィエ・グルメさん、何やらおいしそうなお名前ですが、カンヌ史上もっとも少ないセリフで受賞したといわれています。

 ダルデンヌ作品は手持ちカメラで撮影します。カメラは前作同様アラン・マルクーン。これは画像にリアリティーをもたらします。そしてとにかく、人の動きに合わせてよく画面が動く。始めは何でこんなに動くのか不思議なのと不快なので酔いそうになりました。しかしそれも、見ていくうちに慣れると共に、おぼろげにその理由もわかってきます。

 派手な演出、ありません。特撮、ありません。物語はある中年男と少年との謎めいた関係を焦点に進んでいきます。ただ、その関係もほどなく明かされます。でもそれで物語りは終わらないのです。いや、そこから初めてこの作品の光は輝きを増していくのです。僕らはカメラの動きに次第に同化してゆき、そしていよいよ物語りは佳境へ。

 そのクライマックスの瞬間、僕は、静かに、静かに、息を呑みました。僕は、「この監督は、なんて勇気のある監督なんだろう」と思いました。「殺人の追憶」とはまったく違った、静かな衝撃に襲われ、席から立てませんでした。

 こんな映画ってありなんだろうか。ストーリーが意外な展開をするわけではない。びっくりする映像が飛び出すのでもない。派手なロマンスがあるわけでもない。俗にいう泣けるいい話というほどの物語でもない。声高なメッセージを叫ぶわけでもない。でも、観終わったこの作品は、まぎれもなく僕の心を揺さぶっていた。本当に静かな美しさ、神々しいまでの静謐な力が画面を満たしていました。こんな映画を作って観せる、ダルデンヌ兄弟の揺るぎない信念に打たれました。
 
 ねちっこいカメラの動き、グルメの寡黙だが美しく雄弁な演技、そして、ダルデンヌ兄弟の驚異の演出。それらが美しいハーモニーを構成し、奇跡的な作品を生んだ。ニューヨーク・タイムズの「『息子のまなざし』を傑作と呼ぶことは、この映画のつつしみ深さを侮辱することになるかもしれない。だが、いつまでも心に残る、つつましくも、まったく無駄のない奇跡的な作品であることは明らかだ。」という言葉がズーンと来ました。正確な映画評だと思います。僕はこの映画から勇気をもらいました

 さいごに。

 みなさまにとって、来年が平和で穏やかな一年でありますことを!
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by redhills | 2004-12-31 15:10 | 映画
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赤坂日記・・・赤坂在住の"Akasakan" リトルが、東京のへそで日々の思いを綴る。
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