再戦
思いがけず早くに再戦の機会にめぐまれた。
3連覇はできればそれに越したことはないが、是が非にでも、というほどではない。 だが、この一戦だけは絶対に勝って欲しいと思う。 もちろん、サッカーアジアカップの準々決勝、オーストラリア戦のことである。 1年前のドイツワールドカップの大切な初戦で起きたことは、単なる終盤の守備のもろさなどではなく、その見事なまでの崩れっぷりは、日本人の民族性にまで言及されるほどに深い傷を 日本サッカー界に与えたのだ。 屈辱は勝って晴らすしかない。 それは、選手や協会、サポーターの誰もが抱く思いに違いない。 この一戦だけは負けることは許されないのだ。 東南アジアの高温多湿の気候に加えて、オーストラリアの1次リーグでの際どい戦いぶりや移動による疲弊など、日本は有利な立場にある。ますます負けるわけにはいかない。 相手が取ってくるであろう作戦は明快だ。 日本の攻撃の中枢である中村俊輔を徹底的に潰すこと、これに尽きる。 おそらくボランチのうちの1人はマンマークに付き、俊輔がどこに動いても、近くにいる者と2人でプレッシャーをかけ続けると予想される。現地の報道もそれを裏付けている。 実はこれとよく似た戦術に完敗を喫したチームを最近見たばかりだ。 それは、コパ・アメリカ決勝でブラジルに3-0で負けたアルゼンチン。 過去コパで1度も負けたことのないバシーレ監督率いるアルゼンチンは、ゲームメーカーリケルメを始めとして、テベス、メッシのフォワードにマスチェラーノやアジャラ、ミリートのディフェンスと、ほぼベストの陣容を揃え、ここまで圧倒的な力の差を見せつけて無敗で勝ちあがってきた。 片やロナウジーニョもカカもアドリアーノもいないブラジルは、国内メディアからは「1.5軍」と書かれ、1次リーグでメキシコに苦杯を喫し、準決勝では辛くもPK戦で勝利するなど、やっとこさ決勝に勝ち残った、という状態だった。アルゼンチン圧倒的優位で戦前の予想は一致していた。 しかし。華麗な中盤を捨て、堅固な守備システムを構築してリケルメを封じこんだブラジルの前にアルゼンチンは攻め手を失い、カウンターから失点して敗れ去ったのだった。 さて、明日のハノイに話を戻そう。 リケルメと俊輔はプレースタイルやチームでの役割など共通点が多い。コパでのブラジルの勝利はオーストラリアを勇気付けたことだろう。 ドイツでも俊輔をマークしたグレッラがいやらしく張り付くことはほぼ間違いないと思われる。では日本がアルゼンチンの徹を踏まない術はないのだろうか。 もちろんそれはある。鍵は、鈴木と中村憲剛のボランチ陣の俊輔への十分なバックアップと、駒野や加地の攻め上がりやサイドチェンジを多用した攻撃が握っていると思われる。特に、パスの出所となるであろう、中村憲剛の役割は重要だろう。彼がその能力を発揮し、俊輔の代わりにボールを散らして相手を動かすことができれば勝機が見えてくる。相手が疲れてきて俊輔のマークが緩んできたところでゴールを奪うのだ。 あとは、身長もあり、フィジカルが強くポストプレーも巧みなセンターフォワード、ビドゥカを90分間、ひと時も目を離さずにマークし切れるか、中澤の力の見せ所だ。そして、攻守の切り替えを意識し、彼へのロングボールの出所を潰す役目を鈴木や遠藤や巻が果たせれば問題なく勝てるはずだ。 ジーコと違って、オシムは具体的な指示を選手に与えることだろう。 明日の夜、歓喜の青い輪が出来ることを祈っている。
by redhills
| 2007-07-20 18:34
| サッカー
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