"the Akasakan diary"    ~リトル君の赤坂日記

●いす、届く (10月27日)

 待っていた椅子が届いた。

 遅めの時間に届くようにしておいたので急いで家に帰って待つ。
 いまのところ、うちにはたったのひとつしか椅子がない。これは居間の真ん中でちゃぶ台の前にデンと鎮座しているラタン製のリビングチェアである。
 今晩届いた椅子は食卓用にと考えたものだが、まずは食卓について書いておこう。書く必要はないのだが書きたいのである。

 この食卓はアメリカンブラックチェリー材である。この木の特徴は、時間の経過とともにその色が深くなっていきやがて見事な飴色になっていく点にあり、ウイスキーの熟成を連想させる。今は明るい赤茶といった感じで、チーク材のような色合いである。これが段々と味のある色に変わっていく様を想像すると楽しい。最近人気が出てきたという。
 製作した工房は「株式会社アイダ」といって、老舗の無垢材家具製造会社であり、相田貞夫さんという職人さんの手になるものである。家具を探していたときに偶然入った「家具蔵」という店で出会った。原産地に行き原木を買い付け、慎重に輸入し、充分に時間をかけて乾燥させる。木は生き物であるので多くの水分を含んでいる。その水分を十分に出しておかないと、後から反ったり曲がったり割れたりしてしまうのだ。乾燥させ、あらかじめ反ったり割れたりしているなかから使える部分だけを切り出し、丁寧に製材し、すべて手作業でひとつひとつ家具を作ってゆく。
 アイダの家具はテーブルも椅子もいっさい釘やねじを使わない。すべて部材同士のかみあわせによって作られており、木の本来の力を生かした作りとなっている。僕のテーブルは伸縮するタイプなので(ダイニングスペースがぎりぎりだったのだ)金具こそあるが、しかしそれは決してテーブル本来の構造や強度に関わる部分ではない。完璧なまでに仕上げられた部材同士の接合部分は触ってみても全く違和感がなく、言われて見なければまったくそれとわからない。アイダの家具はおすすめである。

 だいぶ説明が長くなったが、そこで、椅子である。
 これはだいぶ前にネットを漂っていたときに見つけた「a.flat」のものをチョイスした。アジア風家具でそんなに珍しいわけではないのだが、実際に都立大学にある店に行ったとき、そんなに買う気ではなかったのに座ってみてビタッときた。ラタン製で足はチークである。一般には食卓用の椅子というと、肘掛けなしのように思われているが、自分としては肘掛けつきが欲しかった。というのも、食卓で食事だけするのではなく、寛いだり本を読んだりパソコンを叩いたりしたかったからだ。この椅子の肘掛けは実によい場所にあって、座っているだけでうれしくなる。ベトナムかタイで組み立てて輸入しており、現在在庫切れで納品に1ヶ月以上かかるといわれたにもかかわらず、買うことにした。

 問題は買ったときは引越し前で、食卓と合わせてみたわけでなかったことで、果たしてぴったり合うのかな、という点だった。こればっかりはあわせてみないとわからない。
 ダンボールを開ける。プ~ンとラッカーのにおいが鼻を衝く。輸入したてのにおい。取り出してみると、思っていたより色が黄色っぽい。ラタンというと、もう少し茶色っぽい色を想像していたのだが。すぐに食卓の両側に1脚ずつ置く。サイズはちょうどよい。座り心地もよい。ちょっと何か書いてみる。いい感じである。遠くから眺めてみる。ここで予想外の事に気づく。椅子の脚と食卓の脚の形が似ている。これはいい。脚がそろっていると一体感が出る。これは合格じゃないか。

 明日から僕はこのダイニングスペースで朝食をいただくことにしよう。
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by redhills | 2004-10-27 23:45 | 引越し
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赤坂日記・・・赤坂在住の"Akasakan" リトルが、東京のへそで日々の思いを綴る。
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