"the Akasakan diary"    ~リトル君の赤坂日記

2005年 05月 23日 ( 3 )

●「デビルマン」体験記(完)-恐ろしい結末-

 ここで場面は逃げるミーコ&ススムになって、追い詰められたミーコが突如大変身! 何故か日本刀を持って「悪魔はお前たちだ!」と不動のセリフまでブン捕って大立ち回りを演じる。でさ、これがサマになってるんだよね。特捜隊どもをバンバン切り捨てる。おまけにいつの間にかマシンガンまで持っててガンガン撃ちまくる。唯一観ててスカッとした場面だった(もちろん、何でキルビル?という疑問はもう、あえて問わない)。カッコいいよ、ミーコちゃん!

 ボブニュース。世界大戦が始まりました。ボブ、言い終わるとデーモンに変身! でもあんまり変わらない!?

 不動が牧村家に戻ってきて一家が惨殺されているのを知る。「美樹ちゃん・・・ぅふうわぁ・・・はああああ」それからへあーへあーへあーと3回叫ぶ不動。新しい感情表現だ。

 それから不動は全壊した町の中でなぜか無傷で残っている教会へ行く。その祭壇に美樹の○○を供えて一言、「美樹ちゃん、着いたよ」 どうも結婚式をしたいらしいのだが。そこへ飛鳥が登場。「人間は守る価値があったか?」と問う飛鳥に対して不動の驚愕のセリフが炸裂!! 「おまえは最初からサタンだったんだな。おまえは俺をだましていたんだな」・・・あの、もしもし? 不動さん? あなたがデビルマンになっちゃった時覚えてます? 飛鳥さんは自ら、俺もデーモンに合体されたんだって言ってたでしょ。それに変身までしてくれて「ハッピーバースデー、デビルマン」ってお祝いしてくれたでしょ。おまけに途中で何度も俺はサタンだって言ってるし。 ってか、那須&カミサン、モースゲーナ。あれ? またほめちゃったよ! もうどうしよっかな、おいら。

 それから、えっと、デビルマンとサタンがバトルをするわけ。CGですね。急にニューヨークとか出てきて、いきなりハルマゲドンに。どうでもいい感じ。二人の最後はマンガの通りで、もちろん出来は最悪なので何も言うことはない。いちおう、映画のラストシーンはミーコ&ススムで締めたので、いくらかのメッセージは伝わる。たくましく生きていこうってか? エンディングテーマが流れ出す。


 ―――終わった。2時間の地獄のツアーが終わった。声も無くぐったりとする。やがてエンディングテーマが終わり場内が明るくなる。3人ともうつむき加減で席を立ちトイレへ。鏡に映る顔がこわばっている。外に出るとまだ明るい。よたよたと歩きながら新宿駅へと向かう。どこで食事をしようかとしばらくうろうろしてから、小田急百貨店の上のイタ飯屋に落ち着く。まだ5時過ぎなのだが、疲労困憊である。お互いにポツリポツリと感想を言い合うのだが、何と言うか、毒にあたったような感じであまり話しがはずまない。身内とはいえ、こんなイベントに巻き込んだのはやはり申し訳ない気持ちがしきりである。

 幸い、パスタやピザ、ビールがおいしく、みな少しずつ表情が明るくなる。やっぱりおいしいものを食べるっていいね。元気が出るよ。うん、いやなことも忘れられるし。

 8時頃に2人と別れて帰宅。何ともいえない気持ちになる。達成感、失望感、楽しんじゃったよ、という満足感と罪悪感、緊張から解放された脱力感。いろんなものが混じる。

 さて、映画にはよく最後に後日譚というものが入る。登場人物のその後を描いたものだ。私もそれに倣い、この偉大なる映画もどきである「デビルマン」への敬意と、また、その体験者の1人としての誇りを持って、主要人物についての情報をいくつか紹介しようと思う。

 シレーヌ役の富永愛。確か結婚、妊娠、出産だっけ。いろいろ。1つ言っておきたいことは、あのシレーヌのショボイコスプレについて。本当はスタッフも原作に近いものにしたかった。しかし、富永自身が胸出しデザインを頑として受け容れなかったのだという。CGで処理するといってもダメだったそうだ。アホめ。

 続いて主役のダブルキャストだった双子の伊崎兄弟。自らの演技について、「生き生きとした表情になってると思いますよ」「(自分の演技の点を聞かれて)すごく頑張ったということで、まあ軽く1000点は超えてますね」そして、1年間のトレーニングについて「ジェット・リーを超えるためにトレーニングした」とのたまった。最早付ける薬もない。頼むから消えてくれ。

 そして最後に。映画「デビルマン」に執念を燃やし、「ビーバップシリーズ」で恩のある東映を垂らしこんで10億円をもぎとり映像化した張本人である那須監督。もうあんたは映画つくらんでいいよ! そう思ったら・・・死にました。享年53歳。死因は肝臓ガン。

 うわ! こわ!! 映画「デビルマン」は監督の評価ならず、その命までも奪ってしまったのか!? これこそが映画「デビルマン」の恐怖の結末であった
(完)
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by redhills | 2005-05-23 19:33 | 映画

●「デビルマン」体験記(3)-冴えわたる台本と演出-

 さて「デーモン特捜隊」登場なんですが、これマジヤバイ。ヤバスギル。白づくめの車に白づくめの男たち。あれ? これってスカラー波の人たち? って笑えるのもわずかの間。問題は車にデカデカと書かれたマーク。ユダヤの象徴であるダビデの六芒星の真ん中に何と十字架が!!

 うわー、こんなマークよく使ったな。シラネーよ、おらシラネーよ、誰に何言われてもシラネーよ。しかも奴ら、デーモンが出た家にそのマークをベタベタ貼っていく。・・・おい、那須&カミサンよ、もうちっと歴史をお勉強した方がいいぜ(ちなみに那須は東大経済学部卒)。こんなシーン、ヨーロッパじゃ絶対上映できないだろ。ちょっと前にあった映画で「戦場のピアニスト」ってあったろ。カンヌ映画祭でパルムドールとった映画。そん中に似たようなシーンがあったろ。え? 観てなかった? じゃぁ、すぐ観ろ。でももう手遅れだがな。

 デーモンマークで一杯のミーコの家。案の定、絵に描いたようなボロ家だ。ミーコは貧しい育ちなのでした。ミーコの家に不動と美樹がやってきたところに、車が一台やってくる。ほんとはどうでもいいシーンなんだが「小林幸子」が登場するので書いておく。いや、中身は無い。登場したので、みなさんにご報告。
 続いて何故か教会へ向かう二人。ここで牧師役の永井豪先生登場!(もちろんご報告)。二人は教会で結婚だの子供だのしゃべってるが、小学生のたわ言にしか聞こえないので省略。

 シーンは変わって、デーモン特捜隊がデーモンのアジトを急襲する場面。しかしマスコミにはばれていて実況中継なんかしてる。なぜか飛鳥は不動を連れてその様子をうかがっている。ある建物を包囲する特捜隊。と、真ん中のドアから人が1人ずつ出てくる。どう見ても人にしか見えないんだが、たちまちのうちに蜂の巣になって倒れていく。??こんな無抵抗な人たちを虐殺していいの? それにこの人たちほんとにデーモンなの? デーモンなら何で変身して戦わないの? いや、そもそも何で表玄関から1人ずつ「こんちわ~」って出てくんの? ここでカメオ出演5人目、KONISHIKI登場! やっぱり正面玄関から登場。そんで撃たれながら「デーモンバンザイ」と2回叫び両手を挙げて倒れました。おつかれ~。

 その後、不動の声で世界で戦争が起こったとナレーション。お~、そりゃぁ大変だ。なのに人類を守るはずのデビルマンこと不動は美樹の父と仲良く稲刈りなんかしてる。ここでまたもや衝撃が!! 美樹父、不動の腕に奇妙なウロコのようなものを発見。もしやデーモン!? その瞬間、不動、空を見上げ「ほわ~~~~ん」と「鳴いた」!? 美樹父、立ち上がり、「俺は変わらんよ」 不動「おとうさん」 美樹父、だまってうなずく。

 ほわ~~~~ん? 俺は変わらんよ?? おとうさん???

 もはやこれは、演出である効果を出そうとしているとしか思えない。つまり爆笑効果だ。那須&カミサンよ、さすがだよ。俺、そこまでわからんかったよ。つまり、これは壮大なギャグなんだな? 10億円かけて、日本マンガ史上に残る名作を使って観ている俺たちを笑わそうとしてるんだよな? そうだよな? 恋人の父親(しかも同居しているくらい仲が良い)に自分が人間ではないということがバレテしまった! どうしよう!? そのときどうするか? そう、ほわ~~~~んと空に向かって唸るのだ! いやぁ、新解釈だよ。そして娘の恋人の驚愕の事実を知ってしまった父親が、俺は変わらんよって・・・いーのかよ! 変わらなくて! 娘がバケモンと付き合ってんだぞ! 少なくとも悩めよ!! そんでもって、その娘の恋人のバケモンがいきなり「おとうさん」だと!! いいのか、おとうさんで? こいつはお前の息子なのか? 黙ってうなずいちゃっていいのか? すばらしい、素晴らし過ぎる台本&演出だ。もう何も言うことはない。

 またまたショッピングモールで銃撃戦。そしてお約束のボブニュース。世界から日本へミサイルが打ち込まれたそうだ。そんな時に不動は家に帰って美樹といちゃつく。ミサイルが飛び交う中ラブラブな二人。いい根性だ。

 ミーコとススムが逃げ出してなぜか牧村家に身を寄せることに。さっそくおままごと開始。その中で必死にまともな演技をしているミーコとススムが空しい。でもどうでもいいので略。翌日、特捜隊が嗅ぎ付けてきて、土砂降りの中2人は逃げ出す。残った牧村家の3人と不動は拘束され庭で尋問を受ける。あれ? 雨やんでらぁ。ヘンなの。ま、いっか。えっと、どこまで行ったっけ? あ、その後ね、不動が1人だけデーモンだということで捕まって連れてかれちゃうんですね。美樹との涙の別れらしい場面があったな、ウン。

 その夜。牧村家に暴徒の群れが。あ、もうそこですか。いよいよですね。迫る暴徒を前に、牧村夫妻、美樹を2階へ行かせた後、最後の会話を交わす。これから殺されるかもしれない夫婦が戦いを前に何を語るのか、興味深いシチュエーションです。心して読んでください。

 妻 「1つだけ聞かせて。あなた、浮気したことある?
 夫 「無いよ、ずっとお前一筋だったよ
 妻 「ウソでも嬉しい

 これが那須&カミサンの考えた夫婦の最後の会話である。すごいよ、もうあんたらにはお手上げだよ。ま、その後あっさり二人ともやられちゃうんだけどね。宇崎&阿木夫妻、お疲れさんでした。たくさん笑わせてもらいました。
(続く)
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by redhills | 2005-05-23 17:54 | 映画

●「デビルマン」体験記(2)-シレーヌ・ジンメン登場-

 ―――やはりどれだけ笑えるかという気持ちで臨むべきなのか。デビルマン誕生シーンの衝撃の中、ぼんやりと考えていた。

 怒りや絶望に打ちのめされている私の心のどこかで、抑えがたいもう一人の自分が息つく間もなく展開されるトンデモセリフ&演出&演技に嬉々としてツッコミを入れていることは隠せないことであった。怒りと笑いが同時に存在しせめぎあっていた。まるで私の中の天使と悪魔が左右の耳元で同時に囁いているかのようであり、私は今にも2つに張り裂けてしまいそうであった。今にして思えば、これこそが映画「デビルマン」の意図するところだったのではないかとすら思える。見るものを、悲しみと喜び、怒りと笑いとでアンビバレントな心理状態へと追い込む。そしてそれこそが神と悪魔というデビルマンのテーマを観る者に体験させるためにうってつけだと、ひょっとすると那須監督&カミサンは考えたのか・・・。いやいや、そんなことはあるまい。まさかそんな。あり得ない。

 しかし、しかしだ。スクリーンを見ながら必死に私は考えた。このままでは私は映画公開日に出た犠牲者たちと同じ運命をたどってしまう。私はこの映画について多くのことを知った上であえて危険を承知の上で観に来たのではなかったか。であるならば、やはり私はこの映画から怒りや笑いをきっちりといただくべきじゃないのか。

 もちろん、こういったことは少しずつ頭の中でまとまっていったことであり、スパッと切り替えられたわけではない。しかし大体こんな感じで、崩れかかった私は持ち直した。

 映画へと戻ろう。再び牧村家のおままごと&学園ドラマ(略)。そして、いよいよ来ました、シレーヌ登場です! 富永愛、どんなシレーヌを見せてくれるのかな? と思ったら、何かショボイ!! レオタードに羽毛で胸とか隠して背中に羽根つけた、みたいな。おまけにカツラの下から黒い髪が出ちゃってます。またまた学芸会!? 演技はもう期待してません。なんせ撮影日数たったの2日ですから! やがて両者CGとなりバトル。このCG、なかなかなのだが(特にデビルマンは)、声が同じなんでやっぱりダメダメ。セリフ棒読みで、うおおおっ、とか叫んでもCGと全くミスマッチ。プロの声優使えよ!! って言ってもそんなことわかってりゃこんな映画作らんわな、そもそも。

 不動と飛鳥が店で話している。ここでまた原作ファンの神経を逆なでする会話が。飛鳥によると、デーモンは弱い存在なので相手と合体するのだそうだ。おいおい、違うだろ。デーモンは究極の弱肉強食の世界に生きる凶暴そのものの生命体で、その結果、相手の能力を奪い取るために合体する超能力を身につけたんだろ! 正反対じゃんか!
 そして不動もこんなたわごとを。おれ、美樹を守るためにデビルマンになったんだ。エエエエェェェェ!! ウソだろ!! お前、デビルマンになる気なんてぜんぜんなかったじゃん! いきなり金色の精子に食いつかれてとたんにデビルマンになったじゃん! しかも自分がデビルマンだってわかってなかったじゃん!!(「おれ、デーモンになっちゃったよ」参照)。それに美樹はまだ襲われてすらいないし。この大ウソツキめ、地獄に落ちろーーっ!!

 ショッピングモール。街灯が突然テレビになる。あれ、ニュース読んでるのボブ・サップだ。CNN風番組で英語でニュース読んでる。字幕も無いのにフンフンと聞き入っている買い物客たち。そこへおかしなおっさん登場。よく見るとパンクラスの船木だ。「食いてぇ、食いてぇ」とかうわ言のように言うと、ホンとに食っちゃう。ただし食ったのは生きたカメ。こりゃ驚くわな、みんな。おいしいですか、船木さん。

 もちろん、予想はつくわけです。デーモンの合体の話からカメを食っちゃうおっさん。そう、ジンメン登場ですね。シレーヌの次はジンメン。わかりやすいです。不動、仲良しになった友達の叫び声を聞いて海に飛び込んで探す。しかし見つからない。森の中でジンメンと対決します。あっさりやられるジンメンですが、往生際の悪いことにまたまた我々を傷つける一言が!「おまえ、デーモンのくせにデーモンを殺しやがって、デーモン同士は殺しあわねぇはずじゃねぇかぁぁ」・・・あのね、デーモンは殺しあって進化してきたの! 暴力と殺戮の権化なの! だから人類の記憶の中に「悪魔」としてインプットされたの!! 平和主義のデーモンなんて、ク○ープを入れないコーヒーみたいだ(古い)!!

 再び学園ドラマ。こんどはミーコの登場だ(詳細は略)。続いてススム君も登場。ミーコ&ススムでエピソードを作るらしい。これはこれでいいと思うが実はこれが予想外の大問題を引き起こす。ミーコ&ススムの演技が上手いのだ(正確にはマトモなのだ)。だから逆に浮いてしまってすんごく妙。ちょいと君たち、こんなところで何やってんの?って感じになっちゃうのだ。

 再びボブ・サップニュース。相変わらず英語でまくし立てるボブ。どうもこの映画では彼が語り部の役目のようだ。っていうか、ボブのしゃべりだけでドンドン話が進んでいく。アメリカにデーモンが襲来したらしい。と、不動と飛鳥の住む町でもデーモンが暴れだす。とっとと片付けるデビルマン。再びボブニュース。日本ではデーモン狩りが始まったらしい。ふふ、そーなんだ。何か唐突だなぁ。デーモンなんて名乗ってもいないのにね。とにかく、デーモン特捜隊のお話に行くらしい。こりゃ原作読んでない人は余りの話の無茶苦茶さに完全に置いてけぼりをくらうだろうな。ま、いいけどね。もうそんなことどうでもいいや、はは。
(続く)
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by redhills | 2005-05-23 13:14 | 映画



赤坂日記・・・赤坂在住の"Akasakan" リトルが、東京のへそで日々の思いを綴る。
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