"the Akasakan diary"    ~リトル君の赤坂日記

2006年 06月 26日 ( 2 )

●ひどい試合(W杯17日目)

 決勝トーナメント2日目。イングランドは苦戦しつつも、ベッカムのフリーキックによる1点を守りきり、難敵エクアドルに勝利、ベスト8進出を決めた。ヨーロッパ強豪同士の激突となったポルトガル対オランダは4人の退場者を出す乱戦となったが、デコ、C.ロナウドを失いながらも、前半にあげた1点を死守したポルトガルが40年ぶりの準々決勝進出を果たした。

エクアドル 0-1 イングランド

 我慢強くイングランドを見てきたけど、さすがにもう見放した。何の面白みもない、美しさもない、哲学も思想もない球の蹴りあいはもう沢山だなあ、正直。初めてクラウチを下げてルーニーのワントップの4-5-1システムを採ったけど、やってることは一向に変わり映えしない。ルーニーに放り込んで、それっ、てみんなで後から押し寄せるサッカー。あとは後ろからのドッカンドッカンのミドルシュート。いいようにエクアドルにあしらわれ、コントロールされてた。堅いと評判のディフェンスも、前半10分のテリーのあのミス見てたらとてもそんなこと言えないね。ホント、あれA.コールが必死で足を出してなかったら完全に1点だった。そんでそのままエクアドルが勝ってたよ。それからランパードもめちゃめちゃ調子悪い。シュートが全然枠に行かない。

 例によってイングランドの1点は、ベッカム様のフリーキックでした。確かにあなたは、止まった球を蹴らせたら間違いなく世界一。でも、あなたが代表に入って以来、スリーライオンズ(イングランドチームのニックネーム)は、放り込みサッカーになっちゃってる。プレミアリーグは今や世界最高と言われているのに、どうしてこんなサッカーになっちゃうのかね。あ、でも違うか。放り込みはイングランドサッカーの伝統だったっけ。そろそろ母国にご帰国くださいな。エクアドルは立派に胸張って帰ってください。

ポルトガル 1-0 オランダ

 ハイレベルな攻撃がウリの強豪同士の激突。さぞや素晴らしい試合が展開されるかと思いきや、前の試合とは別な意味でヒドイ試合となりました。バルセロニスタとしては、デコ、ジオ、ボメルなんかが気になりましたが、彼らには不幸な結末が待っておりました。

 この試合、オランダは不調のニステルローイを使わず、カイトをセンターフォワードに起用。ポルトガルはほぼベストメンバー。試合はオランダが攻め込むものの、最大の武器であるロッベンの突破が、マッチアップしたミゲルにほぼ完璧に止められてしまったのが痛かった。逆にポルトガルは、デコ、フィーゴ、パウレタ、ロナウドの4人が若いオランダディフェンダー陣を翻弄、22分にマニシェの攻撃参加できっちり先制点をあげ、苦しい時間帯はあったものの、終始ゲームをコントロールした。チームとしての成熟度の違い、選手個々の大人度の違いが出てしまったような気がする(もちろん、オランダにもコクやファン・デル・サールなどのベテランはいたけれど)。

 でもまあそんなことより、この試合の主役は誰が見てもあの審判でしたね。ポルトガル9枚、オランダ7枚のイエローカード。退場者が4人。

 確かにラフプレーはありました。ありましたけど、それを上手くコントロールして落ち着かせるのもレフェリーの大事な役目でしょ。それを、まあ、次々とイエロー出すもんだから、選手がエキサイトしてますますプレーが荒くなるという悪循環。なんかプロレスのレフェリーみたいだった。特にデコへの1枚目のイエローは酷かった。あれは、ボールをポルトガルに返さなかったヘイティンガが絶対悪い!!あいつ、一体どういうつもりだ!棒立ちのポルトガル陣内にドリブルで攻め込むなんて、あり得ないことだよ。ああ、次の試合でデコが見られないなんて、ホントに気分悪くなってきた。まあ、イングランド相手なら、デコ無しくらいのハンデでちょうどいいか。

 最後にはジオまで退場になって、デコと二人で仲良く座って試合見てたシーンが一番和んだ試合でした。

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by redhills | 2006-06-26 20:40 | サッカー

●ドイツ人の声のバカでかさと個の力(W杯16日目)

 今日からいよいよ決勝トーナメント。初戦のドイツ対スウェーデンは、序盤に2点を挙げたドイツが危なげなく逃げ切り快勝。準々決勝一番乗りを果たした。ドイツへの挑戦権を賭けたアルゼンチン対メキシコは、前半6分、10分にそれぞれ点を取り合ったまま両者譲らず今大会初めての延長戦に突入、延長前半8分のロドリゲスのミドルシュートが決勝点となり、アルゼンチンがベスト8へと駒を進めた。メキシコはまたしてもベスト16の壁を破れなかった。

ドイツ 2-0 スウェーデン

 それにしてもドイツ人の声はデカイ。ミュンヘンのアリアンツアリーナを埋めた6万6千人のうち5万人はドイツ人だったろうと勝手に想像しているが、試合開始時の彼らの腹が搾り出す声のパワーは、今まで見たどの試合よりも勝っていたように感じた。その後押しなのかは判然としないが、あっという間にドイツが2点を入れてしまう。どちらもクローゼのお膳立てをポドルスキがいただいたというパターンだった。

 いや冗談でなく、スウェーデンの選手たちは間違いなく、スタジアムの雰囲気に呑まれていた。とにかくボールへの寄せが遅い。そこへもって、今日のクローゼの玉際でのキレは抜群で、一瞬でディフェンダーを置き去りにしてしまう。開始4分でそれが炸裂したものだから、兎に角奴は危険だと、2、3人が彼に引き付けられてしまったところを、今度はスッとドリブルと逆方向に横パスを出されてしまったのが8分後の2点目。狐につままれたような表情のスウェーデンベンチ。津波のような大歓声がすべてを飲み込んでしまい、何も聞こえない。戦術もシステムもへったくれもない。ドイツ人の声とクローゼのスピードにあっという間にやられてしまった。不幸にも天災に遭ってしまった、青い服の11人がそこにいた。

 ドイツ人の声はなおも彼らを責めたて続ける。かわいそうに、混乱してパニックに陥ったディフェンダー、ルチッチがたったの35分で2枚のイエローカードを食らって退場。スウェーデンは残り55分で最低2点を取らないといけない状況に陥る。ようやくこの試合に間に合ったイブラヒモビッチが個人技でゴールを脅したところで前半終了。

 そして後半開始早々、スウェーデンにPKという幸運が訪れる。キッカーのラーション目がけて、ドイツ人の声が容赦なく浴びせられる。明らかに緊張している表情なのに、ここで今度は身内が邪魔をする。メンバー交代で流れる微妙な時間。ベンチ、空気読め!そうラーションは心の中で叫んだろう。案の定、蹴ったボールはクロスバーの上空を飛んでいった。それから後、二度とスウェーデンに幸運が訪れることはなかった。ドイツ人の声の中でプレーをするには相当の精神力が必要だ。これが開催国の神通力なのか。

アルゼンチン 2-1(延長1-0) メキシコ

 いやー、アルゼンチン、薄氷の勝利でした。グループリーグの戦いぶりから見て、アルゼンチン有利だと思っていましたが、意外な展開でした。一回見ただけではなぜこういう試合展開になったのかわからず、もう一度見てしまいました。

 第1回大会以来らしいラテン対決。パスで繋ぐというプレースタイルも似通っている。見るのはこれで4度目だが、メキシコの国歌斉唱はとても良い。国旗に向かって、選手全員が胸に右手を平行に当て、元気よく歌っている。サポーターも同じポーズで大合唱。明るく勇ましくて、見ていて楽しい。ただ、ラヴォルペ監督だけは国家が終わってからピッチに入ってきた。彼にとっては、母国との対決なのだ。ジーコといい、エリクソンといい、今大会は母国と対戦することが多いような気がする。

 試合開始。中2日しか休んでいない両国。特にメキシコは退場者を出して10人で戦っている。スタミナが心配だし仕掛けは早いだろう、との読みどおり、まずメキシコがアルゼンチン陣に攻めこんだ。復帰したボルヘッティを生かすべく、ハイボールを使って来る。ソリンの上がった左サイドでボールを奪うと、逆にそのスペースに走りこみ、ファウルをもらう。低く早いフリーキックをニアサイドのフォンセカが後ろにすらし、ボルヘッティの向こう、大外から駆け込んだマルケスがボレーを決めた。前の試合のミスを取り返す先制弾。エインセが付いていたが一瞬、動きが止まってしまった。わずか開始6分、初めてアルゼンチンがリードを奪われた。

 反町解説により、メキシコの陣形が判明。何と3バックで、マルケスはクレスポをマーク、3番のサルシドはサヴィオラを、そしてセンターバックは余らせる。中盤はボランチのパルドがリケルメをマーク、左右のグアルダードとカストロが大きく開いてサイドを突き、ボルヘッティとフォンセカの2人が前に張る、ということらしい。中盤を厚くしてラストパスを入れさせないということだけど、よっぽど1対1に自信があるんだね。

 でもさすがアルゼンチン、すかさず反撃。10分、コーナーキックからクレスポが入れてお返しして試合は振出しに。激しい中盤の争い。パスも人もスピードがすごく早い。23分、リケルメへのマークが少し緩んだ瞬間、スルーパスがクレスポへ。ループシュートがわずかに外れる。25分、ボルヘッティのミドルシュートをアボンダンシエリが横っ飛びで弾き出す。一進一退の攻防。だが、目立つのはメキシコの中盤。1つ1つのプレーの剛性が非常に高い。高速でもブレがなく、アルゼンチンはプレスがかかる前に繋がれ、早い潰しができない。リケルメへのチェックが甘いと見るや、マーカーを交代させるなど対策も怠りない。中盤でボールを持てるのでサイド攻撃も活性化、ソリンが守備に追われてまったく攻め上がれない。2トップにパスが渡らなくなり、アルゼンチンのシュートが途絶えてしまう。対照的に、メキシコは最終ラインのマルケスからの正確なロングフィードがボルヘッティに供給される。明らかなメキシコペース。そして、あせりからか、キーパーからのゴロのパスをエインセがよそ見してトラップミス。ボールを奪ったフォンセカを倒してイエローカードを食らうという、信じられないミスが出たところで前半終了。

 後半早々、再び反町解説によりアルゼンチンの対応策が判明。サヴィオラとクレスポの張る位置を左右逆にして、クレスポをマルケスから離れるようにした。カンビアッソとロドリゲスも左右逆になったが、この意図はいまひとつわからず。しかし、あまり効果が出ているようには見えない。なにせ、中盤が機能しない。横パスやバックパスが明らかに増えている。エインセが裏を取られてあわや、という場面もあったり安定しない。ところが、55分あたりから徐々にメキシコのスピードが落ちてきて、クレスポ、サヴィオラにいいパスが通るようになってくる。3日前の激闘の影響が出始めたのだ。そして左サイドを駆け上がっていたグアルダードの負傷交代により、残るカードが1枚となってしまう。決勝トーナメントは延長戦も考慮しないといけない。ここで攻めの手を打つのか。それとも、我慢するのか。

 結局、メキシコは72分にシーニャを投入し勝負に出た。再び元気を取り戻し、敵陣でボールを奪うメキシコ。すごいスタミナだ。アルゼンチンも負けじと、クレスポに代わりテベスを投入。高さを捨て、スピード勝負に出る。そして、守備的なカンビアッソを下げてアイマールを入れ、パスの基点を2つにするという策に出る。高さのメキシコが勝つか、速さのアルゼンチンが勝つか、そして、そこへパスを入れる中盤はどちらが制するか、残り15分の勝負となる。だが、更にメッシまで投入したアルゼンチンが再三の突破でチャンスを作るも、メキシコの執念のディフェンスを破れず、ついにタイムアップ。試合は延長戦に。

 3日前に試合をやって、もう限界のはずの両チーム。さすがに延長ではボールも人の動きもゆっくりとなる。そして8分、ソリンからのサイドチェンジをロドリゲスが胸でトラップ、そしてそのまま左足を振りぬくと、ボールはゴール前で急激に落ち、メキシコゴールの左サイドネットを揺らした。飛び上がるアルゼンチンの選手たち。ついにメキシコの足も止まり、守りを固めたアルゼンチンを崩す力は、もう残されてはいなかった。最後の最後に、個の力がゴールを生んだ。

 結局、ダラダラとゲームの流れを追っかけてしまったが、それはメキシコの強さを上手く表現できなかったから。もちろん、メキシコは強い。その強さは自分の想像を超えていた。テクニック、スピード、スタミナ、すばらしかった。でも、ここまでアルゼンチンの中盤を苦しめたのはなぜだろう。何となくだが、持っているリズムが同じだから?って思った。多分コパ・アメリカって、こんな雰囲気なのかな。

 さて、アルゼンチンは6日後にベルリンでドイツと当る。優勝のためには、今日のような苦しいゲームを勝ち抜くことは一つの条件。あのドイツ人の声にビビるようなヤワなハートじゃないだろうから、大丈夫だろう。今日が誕生日だったリケルメとメッシはあんまり良くなかったから、次に期待。マルケスは、ゆっくり休んで来期に備えてくださいね。
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by redhills | 2006-06-26 13:51 | サッカー



赤坂日記・・・赤坂在住の"Akasakan" リトルが、東京のへそで日々の思いを綴る。
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