"the Akasakan diary"    ~リトル君の赤坂日記

2006年 09月 11日 ( 1 )

●日本沈没考

本当に唐突だがこの際日本沈没について考えてみたい。

といっても、いよいよ自民党総裁選も始まり、安倍総理確実という情勢の中、日本の未来に悲観した、というわけではない。
単に映画の「日本沈没」を観て思ったことを書いてみようと思ったのに過ぎないのだが、では単なる映画評かというと必ずしもそうであるとは言い切れないのであって、もしかすると、この大作映画について考えてみることで結果として、日本「映画」沈没?という結論に至るかもしれない、と思った次第。さて、どうなることやら。

まず結論から言えば、平成版「日本沈没」は特撮以外は見るところのない映画でした。

大作映画、それもリメイク版ですから、もともと過度な期待は持ってなかったので特にショックはなかったです。とても名作というレベルにはなく、様々な点で困った作品だなあ、と思いました。以下、特撮、キャスティング、演出、脚本といった切り口で書いてみようと思います。

あ、予めお断りしておりますが、話題は多岐にわたりますからかなりの長文になりますし、ネタバレ御免という前提で書きますので、映画を未見の方でこれから観ようと思っておられる方は、ここから先は読まれない方が良いかもしれません。

さて、まずは良いところから行きましょうか。

パート1:特撮~意外といけてます

正直言って、思ってたよりずっと良かったです。普通に面白かった。さすがは特撮を撮らせたら当代きっての樋口監督です。

序盤に出てくる、阿蘇が噴火して熊本城に火山弾が降り注ぐシーンは迫力あったし、主人公の関係者が避難中に遭遇する地滑りのシーンなんかもなかなか恐かった。吊り橋が飴玉のようにたわんで崩れていく様はもっと近くで見たかったけど。

もう一つのポイントである深海での潜航シーンは可もなく不可もなくって感じだった。ちゃちくはないけど、海底の様子がいまいち分からなかった。もっと海底を恐ろしく描写して欲しかった。なんたって、大地殻変動の現場なんだからさ。

クライマックスの爆破シーンはスケール感が足りなかったな。なにせ日本列島が乗っかってる地殻プレートにミシン目を入れちまおうってんだからもっとハッタリかまさなきゃ!「ロード・オブ・ザ・リング」で、ミナスティリスからローハンへと数百年ぶりに狼煙のSOS信号が点々と伝わっていくシーンなんかのほうが、ずっと良かったなあ。

でもまあ、ワクワクしたい向きには楽しめるレベルにはなってたと思う。がんばったと思うよ。
もちろん特撮は後から作るほうが出来がいいのは当たり前だから、この点についてだけは新旧比較はナンセンス。とはいえ、旧作も当時としてはやれることは全てやったはず。ゴジラを生んだ円谷プロが総力を挙げたわけで、当時の世界最高水準だったと思う。カットの仕方次第でもっと緊迫感は出せたと思う。

ま、旧作のことは脇においておくとして、1点苦言を挙げるとすれば、災害シーンが多すぎてやや冗長に感じられたところかな。もちろん、日本が沈むというのは何百、何千という天災の連続なんだろうけれど、途中で脈絡も無く地震や津波のシーンを繰り返されてもちょっと飽きてくる。上で褒めた阿蘇のシーンと地滑りのシーンがなぜ良かったかと言うと、どちらも登場人物が絡んだシーンだったから。特撮シーンを畳み掛けることによる効果が欠けていた訳は後で触れるとして、特撮技術そのものは楽しめました。

ということで、まずは褒めといて、と。

次からは遠慮なく行こうと思います(笑)。

(つづく)
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by redhills | 2006-09-11 22:24 | 映画



赤坂日記・・・赤坂在住の"Akasakan" リトルが、東京のへそで日々の思いを綴る。
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