"the Akasakan diary"    ~リトル君の赤坂日記

カテゴリ:サッカー( 53 )

孤独

さて、勝つには勝ったが、やはり詰めの甘さが目立った一戦だった。

相手の長身選手の2トップ&ディフェンシブな布陣は予想外だったが、日本はしっかりと試合を支配して相手が疲弊してくるのをじっと待った。前半0-0は想定どおり。

後半に、セットプレーから低いボールの対応を誤って失点を許してしまったのはプランに無かったと思うが、直後に取り返したのは、アジアという舞台のせいだろうか。高原の成長振りと、失点場面でマークを外してしまった巻が頑張ってハイボールに競り勝ったのは頼もしかった。

いけないのは延長に入ってからだ。余りにも消極的過ぎた。もっと押し上げてシュートを浴びせるべき局面だった。足に来ている相手にどんどん1対1を仕掛けていくべきだった。佐藤は当然だが、さらに水野なども使うべきではなかっただろうか。

とまれ、10人全員で守備をしてやっとたどり着いたPK。オーストラリアは「これで勝った」と思っただろうが、川口の活躍で日本が勝ち進んだ。

PKのキック順を決めると、オシムはピッチから姿を消した。意外と肝が小さいのかな、と思ったが、「私が見ているとチームが負けるんだよ」と、試合後話していた。あのオシムですらゲンを担ぐのだ。確かにPKは運だけど。


それよりこれ見てよ。孤独ってよりかわいい(笑)
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by redhills | 2007-07-22 14:13 | サッカー

再戦

思いがけず早くに再戦の機会にめぐまれた。
3連覇はできればそれに越したことはないが、是が非にでも、というほどではない。
だが、この一戦だけは絶対に勝って欲しいと思う。

もちろん、サッカーアジアカップの準々決勝、オーストラリア戦のことである。

1年前のドイツワールドカップの大切な初戦で起きたことは、単なる終盤の守備のもろさなどではなく、その見事なまでの崩れっぷりは、日本人の民族性にまで言及されるほどに深い傷を 日本サッカー界に与えたのだ。

屈辱は勝って晴らすしかない。
それは、選手や協会、サポーターの誰もが抱く思いに違いない。
この一戦だけは負けることは許されないのだ。

東南アジアの高温多湿の気候に加えて、オーストラリアの1次リーグでの際どい戦いぶりや移動による疲弊など、日本は有利な立場にある。ますます負けるわけにはいかない。

相手が取ってくるであろう作戦は明快だ。
日本の攻撃の中枢である中村俊輔を徹底的に潰すこと、これに尽きる。
おそらくボランチのうちの1人はマンマークに付き、俊輔がどこに動いても、近くにいる者と2人でプレッシャーをかけ続けると予想される。現地の報道もそれを裏付けている。

実はこれとよく似た戦術に完敗を喫したチームを最近見たばかりだ。
それは、コパ・アメリカ決勝でブラジルに3-0で負けたアルゼンチン。
過去コパで1度も負けたことのないバシーレ監督率いるアルゼンチンは、ゲームメーカーリケルメを始めとして、テベス、メッシのフォワードにマスチェラーノやアジャラ、ミリートのディフェンスと、ほぼベストの陣容を揃え、ここまで圧倒的な力の差を見せつけて無敗で勝ちあがってきた。
片やロナウジーニョもカカもアドリアーノもいないブラジルは、国内メディアからは「1.5軍」と書かれ、1次リーグでメキシコに苦杯を喫し、準決勝では辛くもPK戦で勝利するなど、やっとこさ決勝に勝ち残った、という状態だった。アルゼンチン圧倒的優位で戦前の予想は一致していた。

しかし。華麗な中盤を捨て、堅固な守備システムを構築してリケルメを封じこんだブラジルの前にアルゼンチンは攻め手を失い、カウンターから失点して敗れ去ったのだった。

さて、明日のハノイに話を戻そう。

リケルメと俊輔はプレースタイルやチームでの役割など共通点が多い。コパでのブラジルの勝利はオーストラリアを勇気付けたことだろう。
ドイツでも俊輔をマークしたグレッラがいやらしく張り付くことはほぼ間違いないと思われる。では日本がアルゼンチンの徹を踏まない術はないのだろうか。

もちろんそれはある。鍵は、鈴木と中村憲剛のボランチ陣の俊輔への十分なバックアップと、駒野や加地の攻め上がりやサイドチェンジを多用した攻撃が握っていると思われる。特に、パスの出所となるであろう、中村憲剛の役割は重要だろう。彼がその能力を発揮し、俊輔の代わりにボールを散らして相手を動かすことができれば勝機が見えてくる。相手が疲れてきて俊輔のマークが緩んできたところでゴールを奪うのだ。

あとは、身長もあり、フィジカルが強くポストプレーも巧みなセンターフォワード、ビドゥカを90分間、ひと時も目を離さずにマークし切れるか、中澤の力の見せ所だ。そして、攻守の切り替えを意識し、彼へのロングボールの出所を潰す役目を鈴木や遠藤や巻が果たせれば問題なく勝てるはずだ。

ジーコと違って、オシムは具体的な指示を選手に与えることだろう。
明日の夜、歓喜の青い輪が出来ることを祈っている。
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by redhills | 2007-07-20 18:34 | サッカー

いかにも白がやりそうなことだけど

まあ、あり得るとは思ってはいたけれどね。

白(エル・ブランコ)こと、レアル・マドリーが、リーグを制したのにもかかわらず
監督のファビオ・カペッロを任期途中で解任した。

3年契約の1年目、出だしはバラバラのチームに得意の規律を持ち込んで
ロナウドやベッカムを始めとするビッグネームとぎくしゃくして得点力が急低下、
年を越えたところでは、とても優勝など望める位置ではなかった。
ところが。
まあ、我がバルサの最終盤でのふがいない戦いっぷりによる足踏みもあって
(というか、それが原因の99%なのだが)
勝点同点、直接対決の結果による優勝という、劇的な結末を呼び
10年前の時と同様、就任1年目で最高の結果を、名将カペッロはたたき出した。

ああ、それなのに。
ここ3年、銀河系システムの失敗(崩壊)により、一切のタイトルから見放され
史上最悪とまで言われていた「20世紀で最も成功したクラブ」の危機を救った彼を
クビにしてしまったマドリー。

念のために言っておくが
私はカペッロのサッカーは大嫌いだ。
彼の理想は、スペクタクルとは対極に位置する、まさに「点を与えずに1点とって勝つ」という
守備とシステム偏重でがんじがらめに選手を縛りあげる、何の興奮ももたらさないサッカー。
サッカーにイマジネーションのきらめきを見たい者にとってはいい標的なのだが
今回ばかりは彼に同情を禁じえない。

なぜなら、三顧の礼を尽くして彼を招聘したのは、他ならない、現マドリーの首脳陣なのだ。
会長のラモン・カルデロンは、会長選挙の公約に「カカ、セスク、ロッベンを獲得する」
という大見得を切って当選したものの
ふたを開けてみれば口先ばかりで彼らを獲得することは結局できなかった。
その彼が唯一実現したのが、「勝てる監督、カペッロ」だったのだ。
まあ、カペッロもカペッロで、1年前は針のむしろに置かれていた。
サッカー界を揺るがしていたユヴェントスの八百長疑惑。
当該チームの監督としてつらい立場にあり
イタリアから離れたかったという事情も大きく影響していたのは事実だけれど。

まあそれはともかくである。
「優勝」という「結果」が欲しくてカペッロを呼んで来たのはカルデロン自身なのだ。
それを、優勝したのに「我がマドリーの望むサッカーを彼は実現できない」から解任とは!
カペッロのサッカーがどんなものかなんて、少しでもサッカーをかじった人間なら誰でも知ってるわい!
カペッロクビにする前に自分の落とし前考えろ!
と言いたいところなのだが
この厚顔無恥ぶりには恐れ入るばかりだ。
逆に言えば、さすがにここまででなければ、白の会長など務まらんのかもしれないが…。

どうやら、「任命責任」なるものはこのチームにはないらしい。
某国の総理大臣もこうだったら良いのにね。
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by redhills | 2007-07-06 13:06 | サッカー

●雨降って、地固まる?

さて、対岸のマドリーを見ていたら突然こちらにも火の手が上がりましたねえ。びっくりです。

膝の大怪我から、必死のリハビリで予定より2ヶ月も早く驚異の復帰を果たしたサミュエル・エトオさんがやってくれました(笑)。

週末のラシン戦での残り5分、ライカールト監督がカンプ・ノウのファンの前で復帰させようとしたのを拒み、返す刀で監督やロナウジーニョを大批判、おまけにチーム内に2つの派閥があり自分はその板ばさみとなって損な役回りだ、とメディアの前でぶちまけちゃいました。をいをい…。

いやはや、困ったもんです。彼には、2シーズン前のリーグ優勝の際、以前自分が在籍していたマドリーを侮辱するような言動をして非難を招き、後日謝罪するはめに陥ったという前科があるのですが、どうも精神的に未熟な面があるようです。

まあそもそも、デランテロ(スペイン語でフォワード)はサッカーでも最も攻撃的であらねばならないポジションであり、少しくらい利己的でわがままなくらいがちょうど良いとも言えるのですが、(その点、W杯で不可解なプレーを見せた日本のY選手などは甚だ不満が残るところです)、彼も問題を起こすのはこれで2度目です。大怪我から復帰したばかりで不安もあり、ストレスも溜まっていたのでしょうが、もう少し自分の発言がどんな結果を引き起こすのかにも気を回して欲しいものです。この点、チームの第2キャプテンを務めるロナウジーニョはずっとオトナな対応ができるんですが…。

案の定、彼の爆弾発言は世界中のメディアの格好の餌食となってしまいました。バルセロナで内紛勃発、閉ざされたロッカールームの実態が明らかに、実は仲が悪かったロニーとエトオ、果てはエトオ、アーセナルへ移籍か、という飛ばし記事も出る始末。チャンピオンズリーグの再会も間近に迫りリーグも佳境、大事な山場にさしかかったこの時期に突然降ってわいた騒動に、我がバルサの結束が問われました。

だがしかし。さすがはビッグクラブの中でもまとまりの良さでは群を抜くバルサ。まずはラポルタ会長がエトオと話し合い彼の行動に理解を示すと、今度はライカールトとも会談。そしてライカールトとベギリスタイン(テクニカル・ディレクター)が記者会見を行い、ライカールトの方から、エトオには今回の件で一切の処分をしないようクラブ側に求めたことを表明しました。見事な危機管理です。

では実際のところ選手達の間はどうなのだろうか、現場は元に戻ったのだろうか、それを見極めようとメディアが殺到する中行われた公式公開練習。もちろん、注目を浴びたのはエトオとロナウジーニョでした。クラブも充分にそのことは承知の上。練習開始時間を30分遅らせました。まずライカールトから選手たちに説明があり、その後選手たちの間で話し合いが行われたようです。揉め事が起きてもオープンにして話し合って解決してゆく。素晴らしいです。そして練習場に現れた二人は…、こうなりました。

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もちろん、エトオもロニーも感情を持った1人の人間ですから思うところはあるでしょう。でも、それを乗り越えて行けるだけの力が2人には、バルサにはある。そう信じたいところです。この騒動が本当に過去のものとなったのかどうかは、これからの試合内容が示してくれることでしょう。
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by redhills | 2007-02-16 15:33 | サッカー

●こちらの復活は期待薄?

レアル・マドリーのロナウドが今月からACミランに移籍する。

ご存知の通り、年俸60億の5年契約(どこからそんな大金が出てくるのだろう)と言うベッカムの7月からのMLSへの移籍も決定しており、これにより「El Galacutico(銀河系)」は名実共に消滅した。ま、フィーゴ、ジダンが去った時点で銀河系は実質的に崩壊しており、残っていた彼らはもはやスターダストでしかなかったのだが。

ロナウドはしばしばフェラーリに例えられる。つまり、とてつもない高性能だが扱いが難しく、なかなかスペック通りの性能を発揮しないのだ。だがそれにもかかわらず、彼をコレクションしたがる金持ちが引きも切らないのも、またロナウドらしい。

今回は、アブラモビッチにシェフチェンコを取られて得点力が激減し、どうにもならなくなったベルルスコーニがオーナーになった。果たしてロナウドは再生するのだろうか。ロナウドがまだ若く(といっても彼は今でも30歳なのだが)、バルサで得点王を取った頃のプレーは本当にすごい。だからバルセロニスタにとって、彼の移籍はちょっと複雑な思いなのだ。
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by redhills | 2007-02-01 16:27 | サッカー

●終わった~バルサの冒険CWC編(3)

まあ、よくある話だ。
フットボールでは何でも起こりうる。今日起きたこともそんなことのうちのひとつだ。
また来年戻ってくればいい。

あ~あ、負けちまった…。
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by redhills | 2006-12-18 00:48 | サッカー

●ショウタイム~バルサの冒険CWC編(2)

画面越しにもはっきり見える雨の中、横浜国際競技場はブラウグラーナ(青とえんじ)の男たちが縦横に躍動する舞台となった。

正直、クラブアメリカは侮れない相手だと思っていた。コンディションもまだ上がってこないだろうし、フットボールというものは何が起こるかわからない。勝つと信じてはいたものの厳しい試合になるだろうと思っていた。でもそれは杞憂だった。ほぼ完勝だった。

体調不良のエジミウソンの代わりにモッタがボランチに入った以外は現在のベストメンバーで望んだバルサ。やはり切れが無く体が重そうだ。案の定、開始早々、一泡吹かせようとモチベーションが上がっているクラウディオ・ロペス(元FCバレンシア・元アルゼンチン代表)にあわやという場面を作られたが、結局失点の香りが漂ったのはこのシーンのみだった。

とにかくクラブアメリカは戦術を誤った。あれだけ中盤のプレッシャーが弱ければ、いくら疲れの残るバルサでもボールが回せる。来たボールを受け止め、そのボールを仲間へパスする。ボールに触り続けることで体も暖まり、コンディションも上がっていく。そしてその、まるで遊んでいるかのようなボールを介してのコミュニケーションのなか、突如としてプレーの精度とスピードが劇的にアップする。11分、ロニー→デコ(ダイレクト)→ロニー(ダイレクト・ヒール)→イニエスタ(ワントラップからスルーパス)→グジョンセン(ボレーシュート)と渡った1点目は、このチームの技術と成熟度がどれ程の高みに達しているのかを示していた。

ロニーがデコにバックパスしたとき、すでにイニエスタはロニーとクロスするようにゴール前へと走り出していた。それを視界の隅に収めつつ、ロニーはパスを出したデコに向かって近づいていく。デコも躊躇無くロニーにボールを返す。そのボールをロニーがノールックでバックヒールで蹴ると、それが加速したイニエスタにピタリと合う。ペナルティーエリアは目の前。ボランチが必死に彼に付いて行く。最終ラインのディフェンダーが体を寄せる。だがその瞬間をじっと待っていた男がいた。

イニエスタは加速しながらも当然、その男の動きを追っていた。ワントラップの後、自分のドリブルを止めようと右サイドバックが前に重心を浮かせた瞬間、それを見計らったかのような丁寧なラストパスが「アイスマン」グジョンセンの前のスペースへと放たれた。パスの強さとボールの転がり具合を慎重に見極め、体を左に倒しながらグジョンセンがしっかりと右足のインステップで叩いたボールは、体を投げ出したキーパーの手の先をすり抜けゴール右隅へと転がっていき、サイドネットを揺らした。1つのボールをめぐって4人の選手がお互いの意図を完全に理解し、お互いを信じて体とボールを動かした、完璧な先制点だった。

クラブアメリカとすれば、何としても前半は0に押さえて後半のワンチャンスに賭けたい、という思いでいたろう。そのゲームプランを打ち砕く完璧なゴール。1人の人間による超人的な個人技による突破や遠距離からのミドルシュートではなく、複数のプレイヤーによる有機的な連動性から生まれたこのゴールは本当にこたえたろう。スタンドで観戦していた、「現在世界で最高のサッカーをしているのはバルセロナ」と語る、日本代表監督イビチャ・オシムの目にも理想のゴールと写ったことだろう。この1点目で勝負は7割方ついてしまったと思う。それくらい、意味のあるゴールだった。

これでほぐれたバルサはどんどん中盤でボールを繋げるようになってゆく。逆にクラブアメリカは一層萎縮し後手に回ってゆく。ボールを奪っても攻撃が繋がらず、ボールホルダーがボールを持って初めてパスコースを探す有様でフォロワーも動き出しが遅い。単発でロングパスを蹴り込むか、囲まれてボールを奪われる。そしてまた守備に追われる羽目になるという悪循環に陥っていく。

そして程好い時間に追加点。30分。デコの蹴ったコーナーキックからマルケスのヘディングが突き刺さる。自身の母国、メキシコのチーム相手に挙げた感慨深いゴール。前半で2-0。バルサはクラブアメリカに体勢を立て直す余裕も与えない。

後半はもう一方的だった。モッタに代わってシャビが入り、より一層攻撃的となったバルサは完全に中盤を支配し続ける。ジュリの突破から冷静にロニーが決めた3点目。ロニーの突破を3人がかりで止めたものの、完全にフリーとなったデコに芸術的なミドルシュートを許した4点目。そしてロスタイムの、ゴールこそならなかったものの、驚異的なテクニックでディフェンダー3人とゴールキーパーを欺いた、ロニーのループシュート。最後の最後まで、雨の中駆けつけたサポーターを飽きさせない魅力的なフットボールを展開したバルサのショウに酔った90分だった。
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by redhills | 2006-12-15 01:11 | サッカー

●最後のピースを求めて~バルサの冒険CWC編(1)

リーガ・エスパニョーラばかりか、昨シーズンは見られたチャンピオンズリーグもバルサTVで放映されない、という悲しい状態のために、わがバルサの2006-2007シーズンの冒険をつぶさに見ることが出来ないもどかしさがやるせないのだが、昨シーズン僕らを魅了した冒険にはまだ続きがあった。クラブ世界一決定戦、クラブワールドカップ(CWC)が始まり、昨シーズンのヨーロッパチャンピオンであるバルサが11日に来日したのだ。

1899年の創設以来、数々の栄冠を手にしてきたバルサがその手に抱いていない唯一つのタイトル、それがクラブ世界一の称号だ。前回(1992年)ヨーロッパチャンピオンとして来日したドリームチームは、ライーを擁するサンパウロ(ブラジル)に苦杯を喫してしまった。あれから14年。やっと雪辱の機会が訪れたのだ。

リーガの試合を終えてすぐに日本へという強行日程。1週間に2試合、8時間の時差を2日で解消して試合に臨むという厳しい条件。果たしてバルサらしい華麗なフットボールが展開できるのか不安もあるが、「今回の来日ではプロモーション活動は一切行わない」というチキ・ベギリスタインTDの言葉に、試合のみに集中するのだ、必ず勝つのだ、というクラブの決意が伺える。

ここにきてコンディションを上げてきたロナウジーニョも「僕らがクラブの新しい歴史を作るんだ」と語るなど、選手のモティベーションも上々。気がかりはエトオ、メッシ、サヴィオラが欠けて層が薄くなっているフォワードだが、グジョンセンやジュリ、そして期待の新星、ジオバニ・ドス・サントスが彼らの不在を忘れさせてくれることだろう。

世界一の中盤に死角は無い。デコ、シャビ、イニエスタのうちの2人がロナウジーニョと奏でる調べは必ずや僕らを魅了してくれることだろう。

下馬評どおりなら、18日の決勝は南米代表のインテルナシオナル(ブラジル)となるだろう。このチームはロナウジーニョがかつて在籍していたグレミオのライバルチームだ。遠路はるばる応援に来たサポーターの前で彼にだけは好きなプレーをさせまいと彼らは必死になって向かってくるだろう。熱く激しいゲームが期待できる。そして、90分(120分かもしれない)の激闘の後、今地球上で最も華麗で、最も攻撃的で、最も強いチームがどこであるかがはっきりすることだろう。

バルサに欠けていた最後のピースを手にするための戦いがいよいよ始まる。
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by redhills | 2006-12-12 00:05 | サッカー

●たったひとつの誤算(W杯23日目)

ポルトガル 0-1 フランス

 ルイス・フェリペ・スコラーニにとって、痛恨の判定だったろう。そしてそれは、彼の運が尽きた瞬間だったのかも知れない。

 前半32分。マルーダからトップのアンリにボールが入る。ワンタッチしてアンリがペナルティーエリアへと入る。リカルド・カルバーリョとのマッチアップ。アーセナル対チェルシーが再現される。素早く身を寄せたカルバーリョは転がるボールを右足で蹴りだそうとした。だが、アンリの右足がボールに触れる方が一瞬早かった。絶妙の切返し。カルバーリョは空振りしてしりもちをつきそうになり、空中でバランスをとるために本能的に左足を少し上げた。これは仕方の無いことだった。だが不幸にもそこにはアンリの右足があったのだった。倒れるアンリ。主審は迷わずペナルティー・スポットを指差した。6年前のヨーロッパ選手権のときと同じくジダンが落ち着いて決める。この1点が劇的に試合の流れを変えてしまった

 それまで、試合はどちらかというとポルトガルが押していた。両チームはフォーメーションも4-5-1で同じなら、センターでボールを散らす選手(ジダン、デコ)の両脇をスピードのあるドリブラー(リベリー、マルーダそしてフィーゴ、ロナウド)が駆け上がり、ここぞ、というポイントでボランチ(ビエラ、マニシェ)が攻撃参加する、というパターンも同じという、よく似たチームなのだが、ここまでの全体的なパフォーマンスはポルトガルの方が良かった。

 ジダンにはコスティージャ、デコにはマケレレがそれぞれまとわり付いて自由なプレーをさせないようにケアしていたが、ドリブラーに対する対処においてフランスはやや後手に回り、しばしばロナウドに危険な地域へと侵入されていた。フィーゴもベストコンディションではなかったけれども、それなりに老練な仕掛けでアビダルを苦しめていた。先制されるまではフェリペの思い描いたとおりのゲームだったろう(もちろん、ドメネクにとってもそれ程悪い状態ということでもなかったわけだが)。

 しかし、フランスに1点が入ったことで状況はまったく変わってしまった。連戦の疲れからか、ジダンを始めとする前線の4人の動きはブラジル戦のような鋭さは無かったが、後ろの6人は相変わらず素晴らしく機能していた。危険だったロナウドの突破についても、サニョルが攻め上がらなくなったのでテュラムあるいはビエラと2人で対応できるようになり、徐々にポルトガルは攻め手を失っていった。パウレタが全くポストプレーができなかった(つまりテュラムやギャラスに完全に封じられた)ため、ポルトガルは完全に手詰まりになり、最後の5分間のパワープレイまで、フランスの6人を崩せなかった。ただでさえ堅牢なフランスのディフェンスにしっかりと引いて守られては勝機は無かった。それ程に、あの判定は重く、大きなものだった。フェリペの連勝もついに12で止まった。

 決勝戦。さて、イタリアとフランス、一体どちらが相手の守備を崩して点を取るのだろうか。一ついえることは、今日のフランスの前線の出来ではイタリアを崩すことは難しい、ということ。一段上のパフォーマンスが求められよう。ブラジル戦の動きができれば、フランスに2度目の栄冠がもたらされ、ジダンは負けることなく引退するということになるだろう。
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by redhills | 2006-07-06 07:10 | サッカー

●ジンクス対決(W杯22日目)

ドイツ 0-2 イタリア

 優勝候補の一角、アルゼンチンを撃破して優勝へ向けてまたまた加速したドイツがイタリアの青い波に呑み込まれた。

 不幸な事件によって守備の要であるフリンクスを失ったドイツだったが、イタリア戦を行うドルトムントは、代表戦で過去一度も負けたことの無い縁起のいいところ一度もワールドカップで勝った事のない天敵、イタリアを討ち取るにはこれ以上の舞台はない、はずだった。しかし結果はイタリアの鮮やかな勝利。またしてもイタリアに勝つことはできなかった。

 120分の激闘の末、終盤の連続失点によって敗れてしまったドイツだったが、試合運びは思惑通りだったように思う。なぜなら、攻めに出ずにイタリアにボールを持たせたから。

 サッカー強国の中でも並外れたマゾ体質(!?)のアズーリは、攻められて押し込まれて、見ている者をハラハラさせておいて勝つのが本来の姿。リッピが作り上げた攻撃的な布陣も、注意深いドイツのディフェンダーにトニが抑えられると打つ手がなく、ボールだけを持たされて、カウンターも出せず妙な試合運びをしてしまった。

 とはいえドイツもドイツで、苦手意識のためか試合運びが余りに消極的。グループリーグのころの勇ましさがすっかり影を潜めてしまい、ほとんどゴールの予感がしない。想像通り、クローゼとポドルスキはがっちりマークされてしまうし、バラックは守備意識が高すぎて攻撃参加が少なすぎる。一度だけポドルスキがドフリーでヘディングする場面があったが、ドイツの本当のチャンスはあの一度だけ。途中投入したシュバインシュタイガーとオドンコルのサイド攻撃も効き目がなく、なんか両チームとも攻めがいまいちで、後半からはやや退屈な試合になってしまった。

 しかし延長に入ると、リッピは守備が安定しているのを確信したうえで、イアキンタとデルピエロを投入してサイド攻撃を活性化させる。これが効いて、ジラルディーノも加えたパワープレイが最後に実を結んだ。グロッソのあのシュートは誰にも止められない。あの場面であそこに蹴れる選手がサイドバックにいることが勝敗を分けた。2点目はいかにもイタリアらしいゴール。1点入れたことで十八番のカウンターを出す出番が来た。チェコ戦でのインザーギの役は、今度はデルピエロにまわってきた。策がズバリ当って、リッピにとってはさぞ監督冥利に尽きる試合だったろう。

 決勝戦。ここまできたら、フランスでもポルトガルでも同じだろう。守備が破綻しない限りイタリアはいい勝負をするだろう。
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by redhills | 2006-07-05 23:33 | サッカー



赤坂日記・・・赤坂在住の"Akasakan" リトルが、東京のへそで日々の思いを綴る。
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