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"the Akasakan diary"    ~リトル君の赤坂日記

●わかっちゃいるけど、ハイ、それまでよ

わかっちゃいるけど、植木等が死んだ。
何がわかっちゃいるって、人はいずれは死ぬってこと。

わかっちゃいるくせに書くのが2日も遅れたのはその日いろいろあったから。
まず帰り道で夕飯を食べに立ち寄ったラーメン屋で高校の同級生にバッタリ会った。
何年ぶりかわからないくらい久しぶりだった。
そのくせメールのやりとりは続いていてつい先日も会社(実はこれも自分が勤めてたのと同じ会社)をやめて外資系の会社に転職したという連絡をもらっていた。
そういえば会社、赤坂にあるって書いてあったな。
彼が1人でなかったこともあり食べながら15分くらい話しただけで今度飲もうということで別れた。
それにしても本当に偶然とはこわいもんだ。
何がこわいってその前に自分は郵便ポストを探して赤坂近辺をウロウロしていた。
その時は別の店に入るつもりだった。
それが何となく入ったら空いていた席の隣に(正確には彼の連れを挟んで)彼がいた。
いやー、こわいねえ。こわいこわい。

そう思いながら家についてテレビをつけたら植木等の顔が映っていた。
自分はケーブルテレビなどで映画やスポーツを見る以外はあまりテレビを見ない。
それがテレビをつけたのには訳があった。
10時にその番組は始まった。

宮崎駿はマスコミ嫌いで知られる。
彼とスタジオジブリが有名になればなるほどますます彼はマスコミが嫌いになった。
アニメを見るとバカになる。
こんなモノに大騒ぎして本当に日本の行く末が心配だ。
そう真顔でいう気難しいオヤジである。
それがテレビの取材を許可した。しかも100日間という長期取材。
ディレクターが1人だけでハンドカメラでならという条件つきだが。
超1流のクリエイターがどうやって創造するのか。これを見ないわけにはいかない。

脳みそに釣り糸を垂れる。
始まっちゃったなあ映画づくりが。
今まで沢山書いたのは現象で今書いたのが本質。
映画はそういう時間にできるんだよ。

頭をかきむしってダメだとうめいて書きかけを破り捨てたり立派なおヒゲねという子どもにどういたしましてと声をかけたりもういいだろうと取材を追い払ったり。
1人の人間の喜怒哀楽に大いに共感した。
孤独から作品は生まれる。創造の源は自分の中にある。
つまりはそういうことなんだよなあ。
もう1つ瀬戸内の高台から望んだ海の景色が素晴らしかったのは発見だった。
瀬戸内って内海だから面白みが無いってイメージがあったけど全然違う。
ラピュタこそ頂点だと思っている者としては「崖の上のポニョ」は久しぶりに期待できそうな気がした。
息子への贖罪の思いが彼の創造の邪魔をしなければという前提だけど「ゲド戦記」を見たときの彼の狼狽振りを見ていればその恐れは低いのではないかと思うし。
いやあおもしろかった。1時間があっというまだったよ。
終わったあとも映画作りについてあれこれ考えてた。





だからって植木等の死について書くのが遅れた言い訳にはならない。
んなこと、わかってらあ。

ハイ、それまでよ。
by redhills | 2007-03-29 19:36 | 日記
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赤坂日記・・・赤坂在住の"Akasakan" リトルが、東京のへそで日々の思いを綴る。

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